ほき4日記

つまひとり、こふたり、さらりーまん・ほきのへーぼんな日常。

時事ニュース(原油価格・サウジとロシア)

こういう経済系のニュースは経済知識やいろいろな因果関係を知らないと読めないのでつらい orz

2020-03-10の記事「サウジとロシアの決裂が全世界の市場を下げた」
https://eo.m.wikinews.org/wiki/Malkonsento_inter_Sauda_Arabio_kaj_Rusio_faligis_tutmondajn_financajn_merkatojn?dpl_id=7012

・03/09にブレント原油の価格が1バレル30ドルまで下がった。アジア、欧州、米国の市場の急落が続いた。ロシアルーブルの対米ドル、対ユーロも下がった。
・ロシアとOPECとの石油生産制限の決裂が危機を招いた。2018/10に合意した採掘制限は04/01までで終了する。OPECは更なる減産とコロナ流行による経済失速かる2020年末までの延長を求めたが、ロシアは3ヶ月の延長のみ提案し、新たな同意書は締結されなかった。
・これは4月から生産制限が失効し、市場に大量の原油が溢れることを意味する。数時間後、OPECの主役であるサウジは自国の独占企業であるアラムコ社に値引きを指示した。欧州の精油より10ドル以上安い。一方でロシアの値引きはブレント原油より僅か2ドル。このようなサウジの値引きはこの20年間にはないものだった。
・これにより03/06のブレント原油は9%下落のバレル46ドルとなり、これは2017/06以来のことだった。同時に米国シェール採掘会社やロシア最大の国営石油会社であるロスネフチ社も含めて石油会社の株式が下落した。03/09にブレント原油の4月契約が30%下落して31ドルになった。ルーブルの対米ドルと対ユーロのレートも下落した。金は2012年以来のオンス1700ドルに達した。ロシア銀行は予算ルールにより外貨買いを30日間停止することになった。03/10朝(モスクワ)はブレント原油の5月契約は37ドルとなった。
・情報によると、ロスネフチ社も社長が米国のシェール会社が弱まるならば原油価格が40ドルを下回ってもロシアの利益になるだろう、と話したという。他にも、米国の圧力をうけているロスネフチ社とドイツ沖のパイプライン建設を停止させられているロシア会社からの罰だ、という意見もある。
・ある専門家はサウジの次の一手は採掘を一気に拡大することと言う。サウジの石油会社筋から04/01以降、いまの日産900万バレルから1200万バレルにさえ引き上げうると言う。次のOPECとロシアの会合は03/18だ。最後のサウジの価格戦争は1998年で、その時は9.55ドルまで下げた。ロスネフチ社は04/01以降すぐにも日産30万バレル増やすとの情報が出ている。
・短期的なロシア経済の見通しは、原油価格を42ドルとしているので安定しているだろう。この価格を超えた支出は外貨に変換し、戦略的蓄積として国民福祉基金に貯蓄される。ルーブルの下落は国内製造業には良いが、輸入業者と多くを外国に依存している民衆には厳しい話だ。ロシアの財務相はその基金が1500億ドルあり、国内総生産の9.2%に相当し、原油価格が25-30ドルに下落しても6-10年は持ちこたえられると宣言した。
・サウジの国家予算は原油価格83ドルとしており、値下げを補うには採掘量を劇的に増やさなくてはならない。この危機の政治な影響が指摘されている。03/06に国家反逆者として国王の甥と弟が逮捕された。それにより王太子は最後のライバル達を追いやったことになる。いまの王はすでに84歳だ。

余りロシアにとってメリットがなさそうなのになんで生産調整に応じなかったのだろうか。
原油の価格・生産量の決定でキャスティングボードを握ろうと画策してサウジを相手に突っ張ってみたら意外にサウジが舐めんなとばかりに本気出してきて涙目といったかんじではなかろうか。
痛手は蒙るものの米国のシェールを叩き、ひいてはトランプ政権を叩くことになるから多少はメリットありなのかな。
サウジ(スンニ派)にとっては原油価格下落はイラン(シーア派)を経済的に追い込む意味もあるのかも知れない。イランはロシアに背けない関係だし。
ロシアにとっては厳しい状況なので米国がダメージ受けたところでサウジと妥協の協調が図られるのではなかろうか。
サウジというのも凄い国だな。
ガンガン石油掘って世界中、大国の経済をボコボコに出来るっつんだから。
日本にとっては原油安はありがたいことです❤️